例えば こんな晴れた日に この命 果てることが出来たら。 晴れ時々幸せ日和。 「幸せでしょうね、きっと。」 んふっ。癖のある笑い方で微笑まれた。 観月は裏庭にある大きな木の下に寝転んで上を仰ぎ見る。 木漏れ日は眩しいのか少し、目を細めた。 綺麗な瞳と睫で出来た影と木々の緑がすごくウツクシイ。 「何だ?ソレ。」 苦笑のまま観月の頭を撫でていた手で漆黒の髪を梳く。 サラサラと体温を持たない髪は気持ちがいい。 まぁ、たしかに此の侭 苦しまねぇでポックリ死ねれば幸せかも・・・と少し思う。 珍しく、観月に優しくしても怒られないし。 普段は頭なんて撫でようものなら鉄拳が飛んでくる。 本日の女王様は機嫌がいいらしい。 「だって、天気がいいし・・・。」 観月が言葉を続ける。 オレは聞き入った。 「空は高いし、風はそよぐし、シナリオは出来ましたし」 オレといることは入んないの?と不満そうに言ったらそうですね、と返された。 「このまま全部止まってしまえばいいのになぁって思ったんです。」 笑う顔はなんか、幸せって顔だった。 「ま・・・・ね。」 わけわかんないもねぇ、と呟いた。 観月の顔が翳った。 長い髪が頬に流れる。 唇が重なった。暖かい。 「そう・・・・ですか?」 観月がゆっくりとその笑みをこくした。 普段の人を喰ったような笑みではなく、少年らしい笑い方で。ちょっと面を食らった。 バカみたいにいい天気。バカみたいに幸せ。本当に馬鹿みたい。 「でも。」 「なんです?」 「このまま死んじまうよりもずぅーーっと二人でいたくね?」 出来うる限りに優しく観月に微笑みかければ、その頬が朱に染まったのが判る。 かわいいかも。 「・・・・・かわいいなぁとか思ってませんか?貴方」 「あ、バレバレ?」 呆れた、と言う顔でみられてオレは少し観月にあまえるみたいにキスをした。 まったく貴方ってひとは・・・って観月は苦笑まじりにため息をつく。 オレの髪が観月の頬を掠めていてちょっとだけ綺麗かも。 くすぐったそうに観月はまた笑ってからオレの髪を一房手にとった。 「心配されなくても僕はずっとココにいるつもりなんですけどね。」 「んじゃ、ま。ヨロシクな」 だってこんな晴れの日だから。 少しくらい甘い日常。 |